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社会保険料の計算方法 | 健康保険・厚生年金・雇用保険

毎月の給与から天引きされる社会保険料。その種類と計算方法を令和6年度の最新料率に基づいて解説します。

1. 社会保険料とは

社会保険料は、病気・老後・失業などのリスクに備えるための公的保険制度への掛け金です。会社員の場合、毎月の給与から天引きされ、会社も同額(または一定割合)を負担する労使折半の仕組みです。

社会保険料は給与の約15%(本人負担分)を占め、手取り額に大きく影響します。内訳は健康保険・厚生年金・雇用保険の3つ(40歳以上は介護保険を加えた4つ)です。

2. 標準報酬月額の仕組み

健康保険と厚生年金の保険料は、実際の月給ではなく標準報酬月額をベースに計算されます。標準報酬月額は、毎年4月〜6月の報酬(給与+残業代+通勤手当)の平均値を等級表に当てはめて決定されます。

健康保険は第1級(58,000円)から第50級(1,390,000円)までの50等級、厚生年金は第1級(88,000円)から第32級(650,000円)までの32等級に分かれています。

4月〜6月に残業が多いと標準報酬月額が上がり、1年間の保険料が高くなるため、「4〜6月は残業を控えた方がいい」という話がよく聞かれます。

3. 健康保険料の計算

健康保険は、病気やケガの際の医療費を3割負担にする制度です。会社員は主に「協会けんぽ」か「健康保険組合」に加入します。

健康保険料(本人負担)= 標準報酬月額 × 保険料率 ÷ 2

令和6年度の協会けんぽ(東京)の保険料率は9.98%です。労使折半なので、本人負担は4.99%

計算例:標準報酬月額30万円の場合

300,000 × 9.98% ÷ 2 = 14,970円

なお、保険料率は都道府県ごとに異なります。最も高い佐賀県は10.42%、最も低い新潟県は9.35%(令和6年度)です。

4. 厚生年金の計算

厚生年金は、老後の年金受給のための積立制度です。2017年以降、保険料率は18.3%で固定されており、今後変更される予定はありません。

厚生年金(本人負担)= 標準報酬月額 × 18.3% ÷ 2

計算例:標準報酬月額30万円の場合

300,000 × 18.3% ÷ 2 = 27,450円

厚生年金は社会保険料の中で最も負担が大きく、月給30万円の場合は月27,450円(年間329,400円)に達します。ただし、多く払った分だけ将来の年金受給額も増えます。

5. 雇用保険の計算

雇用保険は、失業時の給付や育児休業給付の財源です。他の社会保険と異なり、標準報酬月額ではなく実際の月給に料率を掛けて計算します。

雇用保険料(本人負担)= 月給 × 0.6%

計算例:月給30万円の場合

300,000 × 0.6% = 1,800円

金額は比較的小さいですが、失業した場合の基本手当(失業保険)や、教育訓練給付金など、重要な給付の財源となっています。

6. 介護保険の計算

介護保険は40歳以上65歳未満の方(第2号被保険者)が対象です。健康保険料に上乗せして徴収されます。

介護保険料(本人負担)= 標準報酬月額 × 1.82% ÷ 2

計算例:標準報酬月額30万円(45歳)の場合

300,000 × 1.82% ÷ 2 = 2,730円

40歳の誕生日を迎えた月から徴収が始まるため、40歳になると手取りが少し減ります。

参考資料

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